わざわ座が取り組む「大工の手」とは?

わざわ座が取り組む「大工の手」とは?

トップデザイナーが設計した家具を大工がつくり施主に届ける。
わざわ座が取り組む「大工の手」とは。

ジャパンホーム&ビルディングショー2023の新建ハウジング特設ブース「工務店未来会議」で今年もコラボ展示を行う「わざわ座」について、今回は「大工の手」プロジェクトを紹介します。

「大工の手」とは、簡単に言えば、工務店の社員大工さん、一緒に仕事をしている大工さんが、わざわ座の代表理事であるデザイナーの小泉誠さんやわざわ座に参画している建築家の伊礼智さんがデザインした家具をつくって販売する、というプロジェクトです。
大工の手で家具をつくる、大工の手技を活かすという意味をこめて「大工の手」というネーミングにしています。
筆者はかねてから、工務店さんは建物だけでなく家具や雑貨など生活を豊かにする家の中のもの、庭や外構など家の外のことを全部提案できるようになってほしい、さらに言えば、できる限り自分たちでつくって提供できるようになってほしいと思っていました。
この点でこの「大工の手」は理想形です。

まず、工務店がつくる木の家に似合う手づくりの家具を提供できます。
大工さんが家具をつくる取り組みは全国で行われていたと思いますが、同じ図面をもとに、しかも小泉さんや伊礼さんのような日本のトップデザイナーがデザインした普遍的な美しさと使い勝手をもつ家具を、メンバーがつくり共同で販売することはなかったと思います。
工務店目線でい言えば売上げも増えますし、大工さんの仕事を切らさないという意味もあります。

また完全に図面通りじゃなくてもいい部分、つまりは大工さんが自分の手技を自慢できるよう自由度がある部分を用意している家具もあり、大工さんとしては腕の見せ所、やりがいになっています。

そもそも大工さんはオーナー(施主)と顔を合わせる機会、直接評価され喜ばれる機会があまりありません。
「大工の手」の家具はオーナー家族が大工さんの仕事に直接触れ、その技を評価し、喜びを共有するツールになっていて、その点もいいな、と思っています、

ジャパンホーム&ビルディングショーの「工務店未来会議」特設ブースでは、厳選した「大工の手」の家具を、小泉さんがデザインした素敵なレイアウトで展示します。
ぜひ会場で直接見て、触って、その魅力に触れて下さい。

11月16日には小泉さんもわざわ座の展示ブースにいらっしゃるようですし、「工務店未来会議」のトークセッションにも参加いただきます。

■11.16(木)議事4
「愛着から始まるロングライフデザイン~WE LOVE THIS HOUSE~」

https://s-housing-event.jp/timetable/timetable-191/

皆さんの来場をお待ちしています。
(三浦祐成・新建ハウジング発行人)

■大工の手
http://wazawaza.or.jp/daikunote/#daiku-link02

写真は2019年に松屋銀座ギャラリー1953で開催した「大工の手」展から